今回、弊団体パートナー企業でもある株式会社FromTo(https://from-to.biz/)の代表取締役 宮城 浩さんにお話をお伺いしました。起業背景から事業内容、今後の展望など多岐に渡りインタビューをさせていただきました。
株式会社FromTo 代表取締役 宮城 浩さん
―宮城さん、本日はよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
―最初に宮城さんの行っている事業を教えてください。
FromTo は、“個人の可能性をアップグレードする“をミッションに掲げ、現在は『ふるさと開拓サービス「flato」』の開発と『フリーランス転向支援事業』を行っています。
―起業背景についてはどのようなことがきっかけでしたか。
私自身が沖縄出身の企業SEでしたが、都心部と地方の賃金や業務内容、情報格差に疑問を感じていました。
沖縄だから給料が安いという定説が一番嫌いでしたね(笑)
その後、上京を経てフリーランスとなった原体験からエンジニア向けのキャリアアドバイザーとして活動をしました。
当時、フリーランスのエンジニアは世の中に今ほど浸透しておらず、私も相談できる相手が居なくて苦労した経験があったので、指南書になればと思い「エンジニアのセカンドキャリア」コミュニティを運営、セミナーなども開催、多くの仲間が集まるようになりました。
そのコミュニティメンバーで自社サービスを立ち上げたことが起業のきっかけです。
このサービスの立ち上げが『ふるさと開拓サービス「flato」』に繋がっています。
また、自身のキャリアアドバイザーの経験からフリーランスになるまで、そしてその後の成長を支援するサポート事業として『フリーランス転向支援事業』も展開しています。
―宮城さんの原体験に共感を経て仲間が集まり、事業が生まれたということですね。
そうですね、キャリアアドバイザーとして相談を受けることも多いのですが、自分が経験していることしか話さないですね、経験していないことはしていないので分からないとはっきり言いますし(笑)
実は、今後も新規サービスはもっと生み出したいと思っています。
僕らは、お金より経験値を日々あげています。メンバー、一人一人のスキルアップの場を与えることが転向支援事業の土台にもなっているし、みんなテレワークなのでオンライン上での業務を立ち上げ当時から行っていて、場所を決めず業務ができますし、それも個々のスキルアップにつながっています。
会社名も実はここからきているんですよ、FromToというのは“起点(スタート)はここから”、場所や環境に関係なくという想いからなのです。
―今後リリース予定の『ふるさと開拓サービス「flato」』についても詳しく教えてください。
私の背景にもなりますが、沖縄でSEとして企業に就職をしてから、沖縄と都心の格差、ピラミッド構造を感じていました。
エンジニアの業務でいうと、世の中では“地方=下請け”というイメージが強く、それをガラリと変えたい思いから立ち上げたサービスなのです。
地方にも仕事はありますし、フリーランスとしてのサポート体制が弊社にはあります。
『flato』は、地方へのお試し移住プラットフォームです。地方への「移住」はまだまだ情報が少なくイメージばかりが先行しています。
そんな中で、決断するハードルはとても高いですし、移住しても失敗するケースも少なくありません。そういった悩みを解決するのが『flato』の一部「ふらっと住」です。1か月間のお試し移住を体験していただき、居住経験者からの情報を得ることができたり、現地の人の案内を受けることが可能です。もっと気楽にふらっと地方へ訪れるようなイメージですね。
地方創生とか、地方移住って聞くと多くの人が限界集落のような田舎をイメージしてしまいがちなのですが、そうではなくてまず地方都市に行ってお試し移住を体験し、そこからさら考えてみるといいと思います、私たちは2段階移住と呼んでいます。
―『ふるさと開拓サービス「flato」』リリース後の利用者イメージについて教えてください。
地方に興味があるテレワーカー層と考えています。
メインとして20~30代のミレニアル世代の方が対象で、地方に関心を持たれているこの世代の方って今、多いですよね。
東京生まれの東京育ちの方からすると、ふるさとがない。
ふるさとっていう言葉に関心をもつような方もいて、ただ「移住」という言葉が永住しないといけないハードルが高いようなイメージになってしまっているので、僕らは長期滞在という形で『flato』として、観光以上移住未満というところで表現しています。
―今後の展望や想いを教えてください。
『flato』は地方に人を動かすということをメインに考えていますが、結果的には動いていった先で、地方に新しいエネルギーを吹き込んで盛り上げていくことができれば、もともと考えていた“今、地方がアツい“という文化になりうるかなと思っています。そうすると地方のイメージも変化し、人の流れも変わっていくと感じています。サービスを通して、そういったことをやりたいと思い描いていますね。地方はまだまだ開拓の余地にあふれていると思っています。地方にしかない事業もあるので、事業承継や起業家のシェアハウスを地方に作ったり、まだまだやりたいことはたくさんあります。地方のプラットフォームを牛耳っていきたいなって(笑)
―経営者として大事にされていることはなんでしょうか。
私は、社員を“メンバー”や“仲間”と呼んでいるのですが、メンバーのエンゲージメントを高めることは日々大切にしています。モチベーション高い状態で、取り組んでもらいたいと思っていますね。弊社は人数も増えてきて、オンラインでの業務が大半なので特に気を付けています。摸索中ではありますけど(笑)個人の成長にフォーカスして、日々お互いの可能性を高められるように意識しています。
―今、コロナ感染拡大でリモートワークやテレワークが大きく普及し始めましたが、御社ではこの動きや影響をどのように捉えていますか。
そうですね、ようやく地方に目が向いてきたのかなと感じています。
もちろん短期的には事業計画などに対する影響が少なからずあるのですが、やはりこのコロナ感染拡大でテレワークの普及が広まっていますよね。
テレワークを取り入れる企業数も圧倒的に増えていますし。テレワークが普及したときに改めて考えてみると、東京って家賃が高い場所ですよね(笑)今後、テレワークが可能であれば地方に住んでいてもいいのでは?と思いますね。
例えば、東京の仕事をしながら、地方でもう一つぐらい仕事をするという可能性もあるかもしれないですし、住む場所は東京など都心に居続ける理由はないかなと思います。
―場所や環境にこだわらず、自分の働きができると、ミッションでもある個人の可能性がグンと広がるイメージがわきました。宮城さんは現在どのような暮らしをされていますか。
今、メインでは静岡県・浜松に家を置いて暮らしています、東京には家を持っていません。
月に1回ぐらいは東京に行って、そこでメンバーを集めてオフィスでホワイトボードを囲み集中的に打ち合わせをしていました。
ただ、東京のオフィスも解約を予定しています(笑)仕事は全部オンラインで完結できますし、メンバーとのコミュニケーションも取れていますので、問題ないと思っています。そう考えるとオフィスを持つ意味もなくなってしまって(笑)
もちろんメンバーとは、定期的に飲み会など顔を合わせる機会も作って、大切にしていますよ。
浜松で実際に暮らしてみて、地方っていうと車がないと・・・とか言いますけど、今は車が無くてもいけますし、自転車があれば十分です。
それでいくと東京とあまり変わらないかなと感じていますね。
―今、宮城さんに届いている地方側の声はどのようなものですか。
地方側の人たちもこのサービス使いたいと言ってくれますね。
今、僕らが作っているサービスって地方に住んでいることに価値があるというものなので、たくさん情報を東京に住む人たちに教えてもらいたいと思っています。もっと繋がっていきたいとも思っています。
―宮城さん、本日はありがとうございました。
ありがとうございました。
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